戦争の美術史

戦争の美術史

画家はどのように戦争の真実に向きあったのか。ピカソやフジタ、小磯良平らの名品を紹介、その歴史を一望する。

  • 著者
  • 宮下規久朗
  • 出版年月
  • 2025年11月
  • ISBN
  • 9784004320906

戦場という、神なき終末世界を作ったのは人間に他ならない。画家の眼は戦争の真実をどのように捉えて表現に結びつけたのか。そしてそれらはなぜ私たちの心を打つのか。絵画、写真、彫刻、慰霊碑など200点超の戦争美術をカラー図版で紹介し、ゴヤやピカソ、フジタらによる名品の意味に迫り、戦争と美術の歴史を一望する。

2023年に文学部で行った講義に基づいているが、学生時代から長年温めてきたテーマで戦後80年に当たる今年に刊行した。古代シュメールからウクライナ戦争まで、5千年にわたる戦争と美術との関係について考察し、とくに日本の太平洋戦争中の戦争記録画を美術史的に位置づけた。内外を問わず、類書がほとんどない分野であり、図版のほとんどをカラーにしたため、気軽に手に取って見ていただければ幸いである。

足球彩票网_手机博彩app研究科?教授 宮下規久朗

目次

  • はじめに
  • 第Ⅰ章 戦争美術のはじまり――古代からルネサンスまで
  • 第Ⅱ章 惨禍はどう描かれたか――近世の戦争
  • 第Ⅲ章 日本の戦争美術――中世から日清?日露戦争まで
  • 第Ⅳ章 国家は美術と手を結んだ――第一次世界大戦
  • 第Ⅴ章 美術作品と偏見――第二次世界大戦
  • 第Ⅵ章 「どうかよい絵を描いて下さい」――戦時中の日本
  • 第Ⅶ章 記憶の芸術――二十世紀後半から今日まで
  • おわりに――戦争美術とは何か
  • あとがき